猟・奇縛 弐
【吊り・緊縛・快楽】冷たく湿った緊縛空間で、美らかのんがミラ狂美に責められる電気責め中心のハードプレイ。痛覚と快楽、支配と服従が交錯する異色のSM系AV動画。 出演:美らかのん
ミラ狂美、美らかのんによる奇縛の第2弾! 猟奇的な緊縛拷問プレイや瀉血からの首吊り騎乗位で胸にタッカーを打ち込む奇想天外なプレイの数々。 様々な責めを受けながら腰を振り、猟奇的快楽に堕ちてゆく…。










緊縛具の軋みとともに空気が張り詰める密室。照明は抑えられ、影が縛縄の線を際立たせる。第1弾から引き続き、シリーズ特有の猟奇美学が全体を支配している。痛覚と恍惚の境を狙う演出設計が特徴で、ただのSMではなく、肉体を通じた心理解体の記録として成立している。観る者は、鉄と革の質感、呼吸の乱れ、そして身体が痙攣する瞬間に宿る「快楽の形」を静謐に見つめることになる。
美らかのんは、以前より線が細くなり、より神経的で研ぎ澄まされた印象。もともとの可憐さの奥に、今回のテーマである「耐える艶」を滲ませる。一方のミラ狂美は、変わらぬ支配的佇まいで支配と観察を同時にこなす。レビューでも「半分演技で半分本気」と評されたように、緊張が演技と実感の境界を曖昧にする。縄の跡、肌の張り、泣き声とともに揺れる頬の筋肉までもが、肉体フェチ的な魅力を増幅させる。
中盤を支配するのは、瀉血、タッカーによる胸責め、そしてレビューにも多く挙げられた電気責め。これらのハードプレイの中で、かのんが苦手とされるスタンガンによる瞬間の声が作品の頂点を印象づける。腰を震わせながら、痛みの波の後に押し寄せる奇妙な恍惚。観客はその「泣き声」が悲鳴なのか快感の証なのか、最後まで判別できない。支配と服従の対話がここで最も濃密に交わされる。
スクラムレーベルの「猟・奇縛」シリーズは、単なるハードSMを超えて、被写体の変化を記録するドキュメンタリー的構造を持っている点が特徴だ。本作もまた、照明・編集・音圧バランスの緻密な制御によってフェチ要素を美学化し、シリーズ名が示す「猟奇」と「縛り」の二重構造を徹底している。痛みを美として昇華する手法は、このレーベル独自の信条を際立たせ、観る者の倫理感に挑む実験的AVといえる。